導入事例

顧客起点のヒアリングで、エンゲージメント率向上と業務効率化を実現

株式会社ユーザベース

事業内容
企業活動の意思決定を支えるビジネス情報インフラの提供
従業員数
1,093名(2024年12月31日時点)※連結子会社含む/正社員・契約社員を含む、アルバイトを除く
URL
https://www.uzabase.com/jp/

課題・施策・結果

課題

  • 顧客起点のコミュニケーションを実現するための最適なツールを探していた。
  • 展示会後のアフターフォローに多くの工数と時間がかかっていた。

施策

  • インサイドセールスのあらゆる顧客接点において、ヒアリングシートを活用したコミュニケーションを構築。
  • 展示会で取得した名刺情報をAsk Oneで即時データ化し、Salesforceと連携。

結果

  • ヒアリングシートの活用により、顧客・社内双方のエンゲージメントが向上。
  • 名刺情報の自動化でアプローチまでの所要時間を半減、業務工数も大幅削減。

株式会社ユーザベースは、経済情報プラットフォーム「Speeda」を展開しています。同社では、顧客起点での提案を重視した体制へと転換し、顧客情報に基づくデータドリブンな営業体制の構築を進めています。

そのような背景の中でAsk Oneを導入いただいた経緯や具体的な活用方法について、インサイドセールス部ゼネラルマネジャーの田本様と、オペレーション部の小幡様にお話を伺いました。

写真左より:小幡様、田本様

※以下、敬称略

「顧客起点でのコミュニケーションを支えるツール」としてAsk Oneを導入

Q:貴社の事業内容、担当部署、ご担当業務について教えてください。

田本:弊社は2008年に設立され、企業活動の意思決定を支えるビジネス情報インフラを提供している会社です。主力サービスは、経済情報プラットフォーム「Speeda」と、ソーシャル経済メディア「NewsPicks」を展開しています。これらのデータとテクノロジーを活用し、ビジネスにおける多角的な意思決定を支援しています。

私はスピーダ事業におけるインサイドセールス本部のゼネラルマネジャーを務めており、SMB(中小企業)からエンタープライズ領域までの新規開拓営業を担当するチームを率いています。約30名の体制で、日々パイプラインの創出と商談機会の最大化に取り組んでいます。

小幡:私はユーザベース全体のオペレーション本部に所属しており、特にスピーダ事業における業務効率化を担当しています。

営業担当者が対面営業や電話対応といったコア業務に専念できるよう、業務プロセスの整備や非コア業務の削減に注力しています。その一環として、Ask Oneの導入・運用も担っています。

Q:Ask Oneを選定、導入に至った経緯を教えてください。

田本:我々は昨年7月に大きな組織転換を実施しました。背景としては、従来のカンパニー制による縦割りの組織体制から、より顧客起点での提案を強化するために横断型の組織へと再編成したことがあります。それに伴い、クロスセルの活性化や他サービスの展開を進めながら、顧客起点で提案を行う体制へと変革してきたのがこの1年間です。

そうした観点から、顧客起点でのコミュニケーションを支えるツールとしてAsk Oneに興味を持ったことが導入のきっかけでした。

Q:実際に活用いただいてどのような印象を持っていただいていますか?

田本:まず、お客様にとっても社内メンバーにとっても直感的に操作しやすく、インターフェース全体の完成度が非常に高いと感じています。回答者にとってもストレスの少ない体験を設計することができ、過去に活用していたGoogleフォームと比較しても回答率が高くなった点は大きな魅力です。

また、フォームの作成・運用時にコーディングの知識や専門的なスキルが不要で、誰でもスムーズに利用できる点も大きなメリットです。

小幡:私自身もフォーム作成を担当していますが、短期間での準備が必要な場面でもスムーズに活用できています。特に展示会での活用では、多い時で月に4〜5件出展することもありますが、そうしたタイトなスケジュールの中でも柔軟に活用できております。

田本:また、インサイドセールスにおいては「いかにデータを綺麗に格納するか」が非常に重要になりますが、Ask Oneはリアルタイムに収集したデータを正確に各種データベースへ自動で連携できるため、迅速な対応が可能になった点も非常に良かったと感じています。

参照マジック機能(※)のアップデートも非常に魅力的でした。蓄積されたデータの中から必要な情報を簡単にフォームに抽出できるようになったことで、さらに活用の幅が広がったと実感しています。
参照マジック機能:フォームへの入力情報を基に自社や外部データベースを自動で即時参照し、多様なデータをフォーム上に表示する機能

商談前後のヒアリングシートによって、顧客と社内双方のエンゲージメント向上に

Q:具体的にAsk Oneをどのようにご活用いただいているのでしょうか。

田本:インサイドセールスのオペレーションにおいては、リード獲得から商談、契約に至るすべてのフェーズでAsk Oneを活用しています。

まずリード獲得段階では、ウェビナーやイベントを開催した際にヒアリングを実施し、参加者の業務内容や弊社サービスへの関心度などを確認しています。このヒアリングは、イベント参加の御礼メールとあわせて送付し、活用しています。

次に、商談前や商談後にもヒアリングシートを送付し、お客様の声を収集しています。商談前にヒアリングを行う理由は、近年電話営業に対して懸念を持つ方が増えていることにあります。また、お客様にお時間をいただく以上、その貴重なお時間をいかに有意義な会話に使い、次のアクションに繋げるかが重要です。電話対応が難しいお客様に対しても、顧客体験を損なうことなく適切な情報を収集し、フィールドセールスが最適な準備を整えるために、商談前ヒアリングを実施しています。

商談後ヒアリングシートの送付は、失注をもって商談を「終わり」とするのではなく、将来的な接点を見据えて見込み顧客として継続的に管理し、良質な失注の創出を目的に実施しています。

本来であれば、フィールドセールスがネクストアクションをフォローする役割を担いますが、対応の粒度やヒアリングの温度感によっては、アクションが明確に握れていないケースもあります。こうした場合、商談後ヒアリングシートが有効に機能し、再提案の希望日や希望するフォローの内容など、顧客から直接フィードバックを得る接点を作ることができます。

また、解約時にもヒアリングシートをお送りしており、サービス利用の満足度や将来的な再利用の可能性についてお伺いしています。たとえばアカウント削除の理由が部署異動であった場合、今後の別部門での活用のチャンスが広がることもあるため、こうした情報を察知するためにも重要です。離脱の背景を把握し、改善や再アプローチに活かしています。

このように、我々はインサイドセールスのオペレーションフローにおいて、あらゆる場面Ask Oneを活用しています。

Q:回答データの活用方法についてもお伺いできますでしょうか?

田本:ヒアリングシートの回答結果は、広範な情報を効率的に収集する手段として活用しており、回答結果から見られる数値の差異を分析することで、顧客ニーズの深掘りや戦略立案に役立てています。

たとえば、商談後ヒアリングシートにおいて「詳しいプランや契約までの流れを知りたい」と回答した顧客群と、そうでない顧客群の間で、パイプラインの進捗に明確な差が見られました。特にうまく進行しない商談は特定のテーマに関心を示す企業が多く、営業現場ではこうした層を「エンゲージメントが高い」と捉え、重点的にアプローチしていました。しかし、実際にはこれらの関心層におけるパイプライン化率や受注件数は低いという結果が明らかになっています。

一方、セールス担当者が消極的な案件、たとえば「現時点で本格的な検討をしていない顧客」や「個人的な興味レベルの顧客」からパイプラインの進捗が良好であるという意外な結果が出ています。

このような分析を行うことで、インサイドセールス担当や営業担当がより本質的な課題を深掘りできるようになり、具体的なアクションに繋げることが可能になります。

また、電話を敬遠する顧客でもメールであれば反応が得られることが多く、顧客体験を損なわずにエンゲージメントを維持したままヒアリングを行うことが可能です。企業のWebサイトやIR資料、ニュース記事といった公開情報だけでは把握しきれない顧客の声を聞くことができるため、顧客が抱える課題をより深く理解できます。

それらの情報を把握したうえで営業に臨むことで、社内の営業担当の心理的な負担を軽減できるとともに、社内チームのエンゲージメント向上にもつながります。数値的な成果ももちろん重要ですが、ヒアリングシートの活用は、顧客と社内の双方にとってエンゲージメントを高める有効な手段であると考えています。

こうした背景から、顧客接点を多角的にするツールとしてAsk Oneは非常に魅力的であり、今後、顧客とのコミュニケーションにおいてより重要な役割を果たすと期待しています。インサイドセールスの課題に対する打ち手として、DMや手紙といったコミュニケーション手段と共に、ヒアリングシートを通じたコミュニケーションが主流になると感じています。

展示会後の初回アプローチを2日から1日に短縮し、スピード対応や業務効率化を実現

Q:その他の場面でのAsk Oneの活用方法もお伺いできますでしょうか?

小幡:その他の場面では主に展示会で活用しています。展示会では主に2つのヒアリングシートを活用しています。
1つ目は、対面で名刺交換をした方の情報を入力するためのシートです。

名刺交換後に直接会話した方の役職や部署を選択していただきます。これらの項目はSalesforceと連携しており、入力された情報がそのまま記録される仕組みになっています。

弊社のサービスは、景気動向・営業・研究開発などによってプロダクトが細分化されているため、ここでフォームの分岐機能を活用し、適切な設問に誘導し、さらにお客様の課題やニーズを深掘りしてお伺いしています。

その後、反応の良かった機能や興味を持っていただいた項目、懸念点、案件化の可能性などを複数選択できる設問や、自由記述欄を用意しています。

2つ目は、企業情報を確認するためのフォームです。お客様対応後に名刺をAsk Oneで撮影することでフォームに情報が自動反映されます。Ask Oneは外部データとの柔軟な連携が可能なため、入力された企業名をもとに法人番号データベースから候補が自動生成されます。その法人番号をキーにSalesforceと連携し、Salesforceに登録されている独自のターゲット判定や契約部署、売上情報などの情報をフォーム上に自動で参照することができます。

これにより、どのメンバーであっても、「この企業はアプローチ対象かどうか」「どの部署に繋げるべきか」といった判断を迅速に行えるようになっています。

Q:回答後はどのようにデータをご活用いただいていますか?

田本:ヒアリングシートの入力情報は即座にスプレッドシートに反映していますが、商談確約時にはSlackにも連携し、担当者と獲得企業をリアルタイムで通知するようにしています。さらに、ヒアリング情報と企業情報を組み合わせたアプローチリストを作成し、優先順位をつけています。

このように、商談情報をフィールドセールスへ迅速に連携することで、情報共有の迅速化と密な社内連携を実現しています。

小幡:以前は展示会で獲得した名刺をデータ化する際、手書きメモを貼った名刺を温度感別に分類し、目視で確認していました。その後、手書きメモや名刺情報をデータ化してSalesforceへ取り込む必要があり、展示会当日はデータ化作業に追われていました。その後、アプローチ対象の精査やデータクリーニングなどを行っていたため、迅速なアプローチ対象の判断が困難であり、インサイドセールスへのアプローチリストの共有は約2日を要していました。

しかし現在は、展示会で獲得した名刺情報やヒアリング情報を登録すると、既存顧客かどうかが自動判別され、参照マジックで即座に確認できます。クリーニング済みのデータはレポートやアプローチシートとして自動生成されるため、アプローチまでの時間は2日から1日未満に短縮されました。以前のような手作業によるアプローチ先の精査も不要になり、大幅な業務効率化が実現しました。

Q:Ask Oneを活用した感想をお伺いできますでしょうか。

田本:フォーム作成機能の充実度に加え、我々のやりたいことを実現できる機能がAsk Oneの中には揃っています。わからないことが出てきた場合でも、カスタマーサクセスの方が迅速にサポートしてくださるので非常に助かっています。

また、開発スピードが非常に速く、プロダクトフィードバックに対する改善も迅速に行われている点に驚いています。進化と改善が並行して驚異的なスピードで進められているおかげで、実務面でも大変助かっています。今後の進化にも非常に期待しています。

Q:今後使ってみたい機能や活用方法があれば教えてください。

田本:現在マネジメント業務に携わっており、イネーブルメントの観点からの活用を強く推進したいと考えています。

弊社のプロダクトは多岐にわたるため、習得すべき知識が膨大です。最新のサービスアップデートやオペレーションフローの正しい理解が浸透しているか検証する目的で活用したいと考えています。

小幡:私の部署ではAIという言葉が頻繁に出てくるようになり、全面的にAIを取り入れて、最初から最後まで一貫して、途中の作業を極力なくし、究極的には入力作業すら不要となる状態を目指したいと考えています。今後は、Ask Oneを活用して入力工数をさらに削減し、業務の自動化を一層推進していきたいと考えています。

株式会社ユーザベース

事業内容
企業活動の意思決定を支えるビジネス情報インフラの提供
従業員数
1,093名(2024年12月31日時点)※連結子会社含む/正社員・契約社員を含む、アルバイトを除く
URL
https://www.uzabase.com/jp/

※ページ上の各種情報は2025年10月28日時点のものです。

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